魅力的に働く保育の職場訪問~北海道・北広島市~

2024年9月3日

 8月、北海道北広島市にある学校法人 北広島竜谷学園 広島幼稚園を訪問しました。
 広島幼稚園では、「森育」という特色のある保育の取り組みをしています。毎日、園所有の森に出かけ、森で1日を過ごす森特化クラスがあり、子ども達は自然に親しむ中で「頭・こころ・身体」で学び、五感を敏感にし、身体を鍛えることを大事に保育をしているそうです。

 本学教員、附属幼稚園教員、学生、大学院生で「もり組」の保育を見学させていただきました。園バスを降りて森に入ると、本当に豊かな自然の遊び場が広がっていました。拠点となるティピーテントに荷物を置くと、子どもたちは、思い思いに遊び始めます。


 虫やカナヘビなどの生き物を探したり捕まえたりする子、横たわる木によじ登り、友達とタイミングを合わせて飛び下りることをくりかえし楽しむ子、虫に食われた葉っぱをじっくりと見て、「昨日より食べられている」とつぶやく子…大人も登るのが困難な急斜面を根っこやクマザサなどにつかまりながらスルスルと昇って行く姿には、驚きました。
 ゆったりとした時間の流れの中で子どもたちが、自然との関わり、友達との関わりを学んでいることが良く分かりました。

 始めは様子をみていた学生も、子どもたちに「この虫は○○」「こうやってとるんだよ」などと教えてもらっているうちに、子どもたちと頭を突き合わせて生き物を探したり、急斜面昇りに挑戦したりどんどんと夢中になり、学生自身も森で遊ぶことの魅力を体感していました。

 保育後には園長先生、担任の先生から「森のようちえん」にかける熱い思いを伺うことができました。「自分自身も森で過ごすことが大好き」「森の中でこどもと過ごす時間は、本当に毎日楽しい」「こんな幸せな仕事はない」と笑顔で話す先生方。また、この園に就職したときの思い、初任期の体験や葛藤も交えながら「今、本当に楽しい」と話す若手の先生に惹き込まれ、学生たちはたくさんの質問をしていました。

 普段はなかなか触れることのできない自然保育を体験し、そしてそこで生き生きとはたらく先生方の姿に魅力を感じることができ、充実した訪問となりました。

 

事業名 『魅力がこだまする保育職Echoモデルの開発』/文部科学省令和6年度「大学等を通じたキャリア形成支援による幼児教育の「職」の魅力向上・発信事業(「職」の魅力向上と人材確保の好循環を生み出すモデル創出事業)